英語の学習において、ローマ字とカタカナはしばしば使用されます。しかし、これらは本当に英語学習に役立つのでしょうか?この記事では、ローマ字とカタカナの役割について考え、それが英語学習における「水泳の浮き輪」に、安心感といった側面で、類似することを紹介します。
目次
ローマ字とカタカナの役割:水泳の浮き輪と例えましょう
水泳の浮き輪は、水面に浮かぶための道具ですが、水泳スキルを身につけるためには必要ありません。浮き輪のそもそもの役割は、人命救助など、溺れることを防ぐことです。同じように、ローマ字とカタカナは英語学習において、必要ではありませんが、精神的な安心感が得られる場合があります。しかし、浮き輪が人命救助の役割があるように、ローマ字とカタカナも英語学習以外で重要な役割を果たしています。ローマ字は、日本語の読み方を外国人に伝えるための重要な手段であり、カタカナは外来語の表記に使用されます。子どもたちもローマ字とカタカナは英語ではなく、日本語だという認識が大切になります。
ちなみに、浮き輪は英語で?
「浮き輪」とは、通常、円形の浮力補助具を指しますが、英語には非円形の浮力補助具もあります。それぞれの形状に応じた具体的な名称があります。以下に「浮き輪」と非円形の浮力補助具を区別するための用語を紹介します。
円形の浮力補助具(浮き輪)
円は『circle』ですが、輪は円形でも『ring』と呼ぶので違いに気をつけてください。
- Swim ring – 一般的な浮き輪
- Floating ring – 同じく浮き輪
- Inflatable ring – 空気を入れて膨らませる浮き輪
- Rubber ring – ゴム製の浮き輪
非円形の浮力補助具
- Kickboard - 水泳の練習用の平らなボード
- Floaties – 腕に装着する浮き具(腕輪)
- Life jacket – ジャケット型の救命具 – ライフジャケットは、意識を失っている場合でも人を浮かせておくように設計されています。
- Swim vest(inflatable vests) – ベスト型の救命具
- Swim tube – チューブ状の浮き輪
- Pool noodle– 長い棒状の浮き具
- Boogie board – 波乗り用の短い板
- Inflatable raft – 浮き具として使うために膨らませる小さなイカダみたいのもの。
- Foam Pool float– 泡素材でできた浮き具
水泳の浮き輪:
- 主な役割:人命救助
- 他の用途:初心者の水泳練習
ローマ字とカタカナの浮き輪:
- 主な役割:外来語の表記など
- 他の用途:初心者の英語学習
浮き輪を用いて、泳げるようになることは可能かもしれません。同じく、ローマ字とカタカナに頼る英語学習も可能かもしれませんが、とても非効率な方法に間違いありません。ローマ字とカタカナに頼る英語学習には、いくつかの限界があります。まず、発音面での問題です。ローマ字とカタカナは、日本語の音韻体系に基づいているため、英語の音を正確に表現することができません。これにより、英語の発音が不正確になり、コミュニケーションが難しくなることがあります。また、文法面でも問題があります。ローマ字とカタカナで英語を表現すると、英語の文法構造が見えにくくなります。英語の文法は日本語とは大きく異なりますが、ローマ字とカタカナを使用すると、その違いが曖昧になり、誤解を生む可能性があります。
初めてプールに入る子供たちが安心して水に慣れるための道具として使える浮き輪のように、ローマ字とカタカナは英語の学習初期の一時的な支えとなり得ます。しかし、その安心感が逆にスイミングスキルの向上を妨げることがあります。浮き輪に頼ってしまうと、自分で泳ぐ技術を身につけることが難しくなります。同様に、ローマ字とカタカナに頼りすぎると、英語の発音や文法、語彙の理解が妨げられることがあります。しかし、本来なら、浮き輪もローマ字も必要ありません。それを踏まえた上で、英語学習の妨げになるカタカナの習慣化を取り除くためにも、アレンズ·イングリッシュでは初めからローマ字とカタカナの使用しません。
子供たちの英語学習においては、フォニックスに基づいた読み書きの指導が重要です。フォニックスは、文字と音の関係を理解することに重点を置き、子供たちが英語の単語の読み方と綴りを体系的に学ぶのを助けます。この方法は、単語の発音と綴りの間の複雑な関係を明確(感覚的に)にすることで、子供たちが正確な英語の読解力を身につけるのを支援します。
また、実際の英語環境に触れることも重要です。英語の歌、絵本、映画などを通じて、子供たちは自然な英語の発音やイントネーションを聞く機会を持つことができます。このような活動は、英語のリズムやフレーズを理解するのに役立ち、より実践的な言語学習を促進します。
ローマ字とカタカナの問題点
英単語の読み方への誤った理解
ローマ字とカタカナを使うことにより、子供たちは英語の単語の読み方を正確に理解していないにもかかわらず、理解したと錯覚することがあります。たとえば、「cake」をカタカナで「ケーキ」と表記すると、子供たちはこの単語の実際の発音や綴り方とは異なる形で覚えてしまうことがあります。これは、子供たちが英語の基本的なフォニックスやスペリングのルールを学ぶ上で障害となり、英語の学習過程において重要な基礎的なスキルの習得を妨げることにつながります。ローマ字やカタカナから始めること、安心感や基礎的な理解の得られるかも知れませんが、長期的な弊害の方が大きいと考えています。また、英語の感覚を養う難しさもあります。 ローマ字とカタカナに頼ることで、英語のリズムやイントネーション、自然な文脈の理解が難しくなります。これにより、英語を直感的に理解する「英語の感覚」を養うことが難しくなります。
イレギュラーな単語の学習方法とその課題
英語には規則に従わないイレギュラーな単語が多く存在します。これらの単語の読み方は直感的でないことが多く、学習者はしばしば読み方を忘れがちです。特に日本の英語教育の現場では、ローマ字やカタカナを単語の下に書き込むことが一般的ですが、これは実は逆効果を招くことがあります。最近では、オンライン辞書やアプリなどを使って、簡単に発音や読む方を調べることができます。ローマ字やカタカナを単語の下に書き込むのではなく、チェックマークなどを書き込み後にアプリの辞書で調べる習慣をつけましょう。目的に合わせて英語辞書アプリの種類を選びましょう。
注意点
英単語学習において、日本語訳を使っていけないと言っている訳ではありません。既に知っている日本語の意味や概念を英単語に繋げることはいいことです。この記事では、ローマ字とカタカナを使って、発音や読書をすることに問題があると説明しています。
まとめ:
ローマ字とカタカナは日本語操作における重要なツールです。日本語を文字で表現するためや外国人に日本語を伝えるためには有効です。しかし、英語学習においては、これらは「水泳の浮き輪」のような存在であり、英語の深部を理解するためには、これらを超えた学習方法が必要です。
特に子供たちの英語学習においては、誤った理解を生む可能性があります。英語の単語の読み方や意味を正確に把握するためには、ローマ字やカタカナに頼るのではなく、フォニックスや実際の英語に触れることが重要です。これにより、子供たちは英語の基礎的なスキルを正しく身につけ、より効果的に言語を学ぶことができるようになります。