ブログ記事:英語の冠詞:『The』、『 A 』、『 An 』の使い分け

英語の冠詞:『The』、『 A 』、『 An 』の使い分け

今日は英語の冠詞『The』、『A』、『An』の使い分けについてお話ししたいと思います。

英語の冠詞とは?

英語の冠詞とは、名詞の前に置かれる「a」、「an」、「the」のことです。冠詞は日本語には存在しないため、日本人にとっては使い方を覚えるのが難しいことがあります。しかし、冠詞の使い方には明確なルールがあり、それを理解すれば使いこなすことができます。

「a」や「an」は、不特定の単数の名詞の前に使われます。例えば、「a cat」や「an apple」はそれぞれ「一匹の猫」や「一つのリンゴ」を意味します。「a」と「an」の使い分けは、次に来る単語の最初の音が母音(a, e, i, o, u)か子音かによります。母音で始まる単語の前には「an」を使い、それ以外には「a」を使います。

一方、「the」は特定の名詞の前に使われます。「the cat」や「the apple」は、話し手と聞き手の間でどの猫やリンゴのことを指しているのかが明確な場合に使います。具体的な物が何であるかが共有されている場合に「the」が使います。

例:
I saw a cat in the park.
(公園で猫を見ました。) → この文では、どの猫かは特定されていません。

The cat I saw was black.
(見た猫は黒かったです。) → この文では、先ほど言及した特定の猫について話しています。

冠詞の使い方に慣れるためには、実際に多くの英語を読み、聞き、そして書くことが重要です。

これから、さらに詳しく英語の冠詞を解説します。

冠詞『A』と『An』の使い分け

『A』と『An』は不定冠詞と呼ばれ、特定のものではない、一般的なものを指すときに使います。『A』と『An』の使い分けは、その後に続く単語の音によって決まります。

[A] の使い方

『A』は子音で始まる単語の前に使います。例えば:

a cat (猫)

a book (本)

a university (大学) ← 注意!「ユニバーシティ」は /juː/の子音で始まるため、「a」を使います。

[An] の使い方

『An』は母音で始まる単語の前に使います。 
『An』は母音で始まる単語の前に使うとされていますが、実際には文字ではなく音が重要ですので注意が必要です。これは、「an」を使うことで発音がスムーズになり、話しやすくするためです。

アメリカ英語の母音と例

こちらのリンクから英語の音素を聴いてみてください

/ae/: an apple
/ɛ/: an elephant
/ɪ/: an igloo
/ɒ/: an octopus
/ʌ/: an umbrella
/ʊ/: an udder
/iː/: an eel
/eɪ/: an ace

/aɪ/: an icon
/oʊ/: an oak
/uː/: an ooze
/ɑː/: an arm
/aʊ/: an hour
/ɔɪ/: an oil
/ə/: an honor

例えば:

an apple (りんご)

an elephant (象)

an hour (時間) ← 注意!「Hour」は /aʊ/の音で始まるため、「an」を使います。

冠詞『The』の使い方

『The』は定冠詞と呼ばれ、特定のものや既に話題に上がっているものを指すときに使います。特定できることがポイントです。

例:特定のもの・期間

The Earth is round. (地球は丸い。)

The history of the Roman Empire was long and complex. (ローマ帝国の歴史は長くて複雑でした。)

これらの例では、「The」は特定のものや期間を指すために使われています。「The Earth」はこの世に一つしか存在しない地球を指し、「The history of the Roman Empire」は特定の歴史を指しています。

例:既に話題に上がっているもの

I borrowed a book from a library. The book was about Japanese history.
(私は図書館から本を借りた。その本は日本の歴史についてのものでした)

1つ目の文にある「a book」はたくさんの中の1つを借りたことを示しており、特定の本ではなく、一般的な本を意味します。2つ目の文の「The book」は、すでに1つ目の文で話題に上がった特定の本を指しています。「図書館から借りた本」は特定の1冊であるため、「the」が使われます。

『The』は単数名詞、複数名詞、不可算名詞のいずれにも使えます。

例:

単数名詞:The cat is sleeping.
(その猫は寝ています。)

複数名詞:The cats are playing.
(その猫たちは遊んでいます。)

不可算名詞:The water is cold.
(その水は冷たいです。)

その他:

冠詞の使わない場合

冠詞を使わない場合もあります。例えば、固有名詞や一般的な概念について話すときです。

固有名詞:

I live in Tokyo.
(私は東京に住んでいます。)

She loves Mount Fuji.
(彼女は富士山が大好きです。)

一般的な概念や複数名詞:

Cats are cute.
(猫は可愛いです。)

Water is essential for life.
(水は生命に不可欠です。)

しかし、「the water of life」は、特定のものを指しているため定冠詞「the」を使います。この場合、「生命の水」という特定の概念や物を指していることになります。

他の例:

  • 国名: Brazil, Italy, Australia, South Korea
  • スポーツ: soccer, cricket, rugby, golf, swimming
  • 言語: Japanese, Korean, Italian, Portuguese, Russian
  • 科目: history, geography, chemistry, literature (特定の歴史は定冠詞theをつける → The history of Japan)
  • 時間: 7 o’clock, 9pm
  • 月や曜日: March, April, Wednesday, Thursday 特定の場合は定冠詞theをつける → the March of 2020, the Wednesday of that week)
  • 季節: autumn, winter(特定の季節の場合は定冠詞theをつける → The Winter Olympics)
  • 家族: grandmother, grandfather, cousin, aunt(myやyourなどの所有格をつける→her cousin)

これらの例からわかるように、冠詞をつけない場合がたくさんあります。しかし、特有のものを指す場合は冠詞THEを使いましょう。

可算名詞 – Countable Noun

可算名詞は数えられるものを指します。これらは単数形と複数形があり、単数形の場合に冠詞を使います。

不可算名詞 – Non-countable Noun

不可算名詞は数えられないものを指します。抽象的な概念や形がないものが含まれます。例えば「水」「情報」などです。これらには冠詞を使わない場合が多いですが、特定のものを指す場合には「the」を使います。

略語の場合

略語も同じルールを使います。例文を見てみましょう。

例えば、「Major League Baseball」と言うとき、略語は「MLB」となります。「MLB」の最初の音は /ɛ/です。そのため、「MLB」の前には「an」を使います。

[MLB Game] を使った例文:

単数の場合:An MLB Game
例:An MLB team usually has a roster of 25 players.

複数の場合:MLB games.
例: There are 2,430 MLB games during the regular season.

特定の場合:The MLB.
例: The MLB season starts soon.

また、「UN」は「United Nations」の略で、an UN と書きそうですが、最初の音は「/juː/」の子音のため、「a UN」が正解です。

冠詞の使い方を習得するために、日常的な英語の文を読んだり、英語の音声を聞いたりすることをおすすめします。また、練習問題を解くことで、冠詞の使い方をより実践的に学ぶことができます。


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